COLUMN
コロナ感染症対策や遠隔授業に!授業をYouTubeで録画配信する方法
2020年4月16日
- 校内放送設備
はじめに
日本全国で新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、学校や塾の臨時休校措置によって、子どもたちが家庭で学習に取り組むケースが増えています。
自宅で学習するといっても子どもの学力向上に不安を持つ先生や保護者も多くいらっしゃることでしょう。
学校や塾のような授業を実施する方法の一つとして、遠隔授業(オンライン授業)が注目されています。遠隔授業とは、パソコンやタブレット、スマートフォンなどの端末を活用し、遠隔からインターネット回線を通して配信する、時間や場所に囚われない教育手段のことです。授業の配信方法には、「ライブ配信」と「録画配信」の2パターンがあります。米国のハーバード大学など海外の有名な教育機関が取り入れ始めたのをきっかけに、近年では日本の教育現場や企業研修などで導入が進んでいます。
現状、日本では遠隔授業が定着していないため、この機にいざ実施しようとしても「機材や環境がそろっていない」「不特定多数が閲覧できると困る」「そもそもやり方がわからない」などの壁に直面することがあります。
本コラムでは、遠隔授業の種類をご紹介した後に、遠隔授業の環境が整っていないという学校や塾のために、「録画配信」を実現する簡単な方法をご紹介いたします。
ライブ配信と録画配信のメリットとデメリット
遠隔授業を実施する方法には、「ライブ配信」と「録画配信」の2パターンがあります。
利用時の状況や目的によって配信方法を選択することで、効果的な遠隔授業を実施することができます。
それぞれのメリットとデメリットを比較します。
〇ライブ配信
ライブ配信の遠隔授業は、ZoomやSkypeなどのWeb会議システムを用いた生放送の映像を双方向から配信するスタイルです。
参加者の顔を確認できることや、音声やチャットを通して質疑応答、端末の画面共有機能などリアルタイムで繋がることができ、効率よく学習できることが最大のメリットと言えるでしょう。
一方で、リアルタイムで進んでいくため、参加者全員の通信環境が安定している必要があり、映像や音声の遅延や途切れがあると授業の進行に支障をきたしてしまいます。
・リアルタイムにつながり、参加者同士で会話ができる
・参加者の顔が見えるため、授業に参加しているかがわかる
・授業を通して、最新の情報を瞬時に伝えることができる
<デメリット>
・Web会議システム等の専用ツールを参加者全員が用意する必要がある
・一斉授業に近く、通信が途切れた子や作業が遅れている子などがいる場合には、授業進行を中断して全員が待つ必要もある
・指定された時間のみにリアルタイムで実施されるため、後から参加することはできない
・生中継なので、予期せぬ事態が発生すると、授業全体が中断するケースもある
録画配信は、指導者があらかじめ撮影・編集した動画をアップしておき、学習者は任意のタイミングで動画を視聴しながら学習する一方向の授業スタイルです。
学習者のペースで好きな時間に学習できることや、動画の巻き戻しを使い反復学習できることが最大のメリットであると言えます。
反対にリアルタイムで双方向のコミュニケーションがとれないことから、わからない部分や質問を瞬時に先生に質問できないデメリットがあります。
・インターネットにアクセスできる端末があれば、専用ツールを用意しなくても始められる
・好きなタイミングで動画視聴ができるため、先生と学習者にとって時間的な制約がない
・動画を停止したり、戻ったり、再視聴したり、学習者個々のスピードに応じて学べる
・動画にテロップや編集を入れるなど、動画そのものに深い情報を付与することができる
<デメリット>
・双方向で会話ができなく、一方通行となる。学習者の反応を窺い知ることができない
・動画の視聴者を把握できないため、個々の学習進捗にバラつきが生じやすい
・動画を撮影して、インターネット上にアップするのに手間がかかる
授業を録画して、動画配信する方法
ここからは、まだWeb会議システムの環境が整備されていないという学校や塾のために、録画動画の配信に最もポピュラーなYouTubeを使う方法をご紹介します。必要な機材は以下のとおりです。
〇必要な機材
<学校/塾>
・市販のビデオカメラやスマートフォンなどの動画撮影機器
・インターネットにつながるパソコン
・動画編集ソフト(必要に応じて)
<家庭>
・インターネットにつながる端末(スマートフォンかタブレットかパソコン)
具体的な手順
みらいスクールステーションの校内ライブ放送機能では、撮影時に下記①~③までの手順を同時に行うことができます。詳しくは、製品デモ動画をご覧ください。
●製品デモ動画(校内ライブ配信機能)
https://www.mirai-school.jp/pdf-download/
①動画を撮影する
所有しているビデオカメラやスマートフォンで授業を行っている様子を動画で撮影します。
②動画データをパソコンに取り込む
撮影した機器とパソコンをUSBケーブル等で接続し、撮影したデータをパソコン内に保存します。
※iOS端末で撮影した場合、パソコンにiTunesアプリのインストールが必要になります。
③必要に応じて、テロップや編集を加える
動画編集ソフトがある場合には、撮影したデータを編集するとよいでしょう。。
テロップや別の素材データの挿入、不要な部分のカットなど動画編集を加えることで、
生徒にわかりやすい授業を提供できます。
④YouTubeに動画をアップロードする
・チャンネルをつくる(2020年4月時点)
1. パソコンのブラウザでYouTubeのトップページを開きます。
2. 画面右上の「ログイン」をクリックします。
3. Googleアカウントをお持ちの場合は、Googleアカウントを入力します
アカウントをお持ちでない場合は、「別のアカウントを使用」→「アカウント作成」から
Googleアカウントを作成し、ログインを実行してください。
4. 画面右上のユーザーアイコンをクリックし、「設定」を選択します。
5. 「アカウント」の下にある「新しいチャンネルを作成」を選択します。
6. ブランドアカウント名を設定します。
・動画をアップロードする
1. YouTubeにログインした状態で、画面右上の「動画または投稿を作成」→
「動画をアップロード」を選択します。
2. アップロードする動画をドラッグ&ドロップ等でアップロードします。
3. 動画のタイトルや説明文(任意)等を設定し、「次へ」を選択します。
4. 動画の要素(任意)を設定し「次へ」を選択します。
5. 公開設定で動画の公開日時と視聴できるユーザーを設定し「公開」を選択します。
※不特定多数に視聴させたくない場合は、「限定公開」を選択してください。
※「限定公開」に設定すると、動画のURLを知っている人のみが視聴可能になります。
⑤学習者に動画URLをお知らせする
公開が完了すると動画のリンク(URL)が自動で発行されます。
学習者全員にリンク情報をメール等で連絡しましょう。
※メールでの連絡手段が整っていない場合は、QRコードを発行して、紙で伝えるのも良いでしょう。
まとめ
本コラムでは、遠隔授業の手段と特別な機材がなくても簡単に始められる片方向の遠隔授業の手順をご紹介いたしました。
文科省が掲げる「GIGAスクール構想」によって、子ども1人1台の端末の整備が進みます。感染症予防と学力の向上を同時に果たすための手段として、今後も遠隔授業の利用が進むことを願っています。
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