電子黒板とはどんなもの?できることやメリットを紹介

2019年8月30日

  • 電子黒板

日本教育情報化振興会が全国自治体の教育委員会を対象に行ったアンケート(平成30年6月)によると、電子黒板機能を持つ大型提示装置を導入している小学校・中学校の割合は29%となっており、決して教育のICT化が好調に進んでいるとは言えません。しかしながら、実際に「電子黒板やプロジェクタ等の大型提示装置、デジタル教材」を導入し、授業で使用している小中学校に聞くと、実に85%もの学校が「よりわかる授業を実施できるようになった」と回答しています。
ICT環境の整備になかなか乗り出せない学校が少なくない一方で、これらに積極的な学校では着実にICT教育による効果が出始めているのです。
今回はICT機器の中でも電子黒板に焦点を当て、どのように授業に寄与する可能性があるのか、いざ導入を考えた時、何を基準に選ぶべきかなどについて考えてみたいと思います。

黒板とどう違う?電子黒板でできること

電子黒板とは、書いた(描いた)文字や図形などを電子的に変換することができるホワイトボードのことです。電子黒板には、従来の黒板では不可能だったさまざまなことが可能になります。
パソコンの画面、たとえば資料や写真などをそのまま電子黒板に映し出すことができますし、それらを拡大して見せることも可能です。電子黒板上に映し出されたグラフや写真などには、ペンツールや指によって自在に文字やマークを描くことができ、そして簡単に消すことができます。
電子黒板上に書き込んだものをデータとしてパソコンに保存しておくこともできます。保存データは後で簡単に呼び出すことが可能です。
スピーカーを取り付けた電子黒板であれば、音声の出るデジタル教材を有効に活用できるほか、授業中の音声を録っておくこともできます。

こうした特徴を利用することで、電子黒板が学校の授業に与えるメリットは多岐にわたります。

授業でのICT利用が進む中、2019年12月には文部科学省が「GIGAスクール構想」を発表しました。電子黒板と同様に導入に注目が高まる「児童生徒1人1台端末」や「校内LAN」の環境整備に国の補助金がつく制度です。
この「GIGAスクール構想」については、以下のコラムで紹介していますので。是非ご覧ください。
▼GIGAスクール構想とみらいスクールステーションの関係性をご紹介
https://www.mirai-school.jp/column/1744/


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電子黒板のメリットが“よりわかる授業”を実現する

電子黒板は授業にさまざまなメリットをもたらします。今後、導入を考えていらっしゃる方、あるいは導入を促すために周囲を説得しなければならない方は、主なメリットについて知っておいてソンはないでしょう。

①子どもの学習意欲が高まる
電子黒板が従来の黒板と違うのは、より生徒たちの視線を集めやすいという点です。ボード上に投影した画像を拡大表示したり、強調したいポイントに色付きマーカーでチェックしたりすることで、生徒の視覚に訴えた説明が可能になるからです。先生の説明に興味を惹かれ、集中することで、子どもたちの学習意欲はおのずと高まります。

②双方向型の授業ができる
電子黒板は生徒でも簡単に操作することができます。そのため、問題が提示された画面に生徒が答えなどを書き込むこともできますし、生徒が自分で作成した資料を映し出し、前に立って発表したりといった使い方も可能です。板書を黙々とノートに書き写していた時と比べ、双方向の活発な授業展開が期待できます。

③授業の効率が上がる
電子黒板は授業効率を高めることにも役立ちます。まず、電子黒板にデジタル教科書などの教材データを映し出し、直接書き込むことで板書にかけていた時間を削減でき、より密度の濃い授業が可能になります。
また、授業中にあれこれ書き込んだ内容を保存しておけば、次の授業の冒頭に前回の復習とし簡単に呼び出すことができます。プリントアウトしたものを資料として生徒に配ればさらに効果的です。
授業の効率が上がれば、先生の負担も軽減されていくことでしょう。このほか、空気中に舞いやすいチョークの粉による健康被害が防げるといったメリットもあります。

電子黒板にはどんな種類がある?それぞれの特徴は?

電子黒板には、大きく分けて3つのタイプがあります。それぞれ「タッチディスプレイ型」「プロジェクター型」「ユニット型」と呼ばれます。

・タッチディスプレイ型
すばやい起動と移動可能(可搬スタンドの場合)な点、メンテナンスが比較的楽な点が魅力です。2K画質から4K画質への移行も加速しつつあり、鮮明な画像でわかりやすい授業が実現します。

・プロジェクター型
投写画面サイズの幅が広く、教材をより大きく映し出せるのがプロジェクター型の特徴です。壁掛や天吊りで場所を取らず、圧迫感を感じ感じさせないといった利点も。
ランプ交換型から、LEDやレーザー光源を採用したモデルへと進化を遂げ、明るくて起動/消灯時間の大幅短縮など、授業用途にうれしい改良が加えられています。

・ユニット型
電子黒板機能を持たないデジタルテレビやプロジェクターでも、取付けるだけで電子黒板化できます。電子黒板を購入する前のステップとして選択する方も多く、電子黒板の有効性を検証するには十分な操作感や再現性を持っています。

上記3種類の電子黒板は、SHARPやソニー、マクセル、EPSONなど、さまざまなメーカーが取り扱っています。それぞれの特徴をよく理解し、用途や使いたい場所の規模に適した型を選ぶといいでしょう。
ちなみに、電子黒板を支えるスタンドには2つのタイプがあります。「昇降式」スタンドは、その名の通り手動操作やリモコンなどを使って高さを変えることができるものです。「移動式」スタンドは、教室以外で使いたい時に楽に運び出せて便利です。

みらいスクールステーションは、様々なメーカーの電子黒板とセットで導入されるケースが増えています。そこで相性の良い各社の電子黒板をまとめて紹介しています。こちらのページも必見です。
https://www.mirai-school.jp/electronic-board/projector/

授業だけじゃない!さまざまな電子黒板の利用シーン

電子黒板を学校の授業で使う場合のメリットをご紹介しましたが、授業以外の用途でも電子黒板は活躍しています。
たとえばビジネスシーンでのプレゼンでは、従来のスライドショーに加えて手書きでの書き込みが可能になるため、より伝わりやすいといった効果を発揮します。そのほか、集合研修やBCP対策、医療カンファレンスなどにも活用されており、機能面のみならず社員同士のコミュニケーションを生むツールとしても良さが注目され、多くの企業が導入しています。

みらいスクールステーションのメディアボックスは、電子黒板と組み合わせて幅広いシーンでご利用いただいています。是非、以下のページもチェックしてみてください。
https://www.mirai-school.jp/electronic-board/


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